白河文化交流館コミネス開館記念 NHK交響楽団白河特別公演(Review)
2017年10月1日(日) 開場 5:15pm 開演 6:00pm
白河文化交流館コミネス 大ホール
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
ドヴォルザーク/交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
指揮:リオ・クオクマン
ヴァイオリン:諏訪内晶子
アンコール:
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番からアンダンテ
ドヴォルザーク/スラヴ舞曲第10番
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
諏訪内晶子さんの演奏が素晴らしかった。
N響のこの作品は7月にも聴いた(NHK交響楽団廿日市特別公演)。そのときはソリストさんの演奏に私のほうがノレず(音がけたたましく乱暴で、歌ってるように聴こえなかった)、あまり楽しい思い出にならなかった。
この日の演奏での諏訪内さんの演奏は「歌」そのもののように思われた。
切々と訴えかけてくる感じとか
今にも途切れてしまいそうなくらい儚げな音色とか
激情とか
「そうそう、ヴァイオリンの音色ってこういうのよね」という音を余すところなく聴かせてもらえた。オケとの絡みも抜群に良くて最高に心地よい。
第一楽章の終わりに割れんばかりの拍手が起きたけど、あれはそれで良かったんじゃないかと思う。私も拍手すれば良かった。
あと、
諏訪内さんてお綺麗ですよね。指揮者の隣に立つそのお姿の神々しいことよ、、
もうなんかそれだけで「説得」されちゃいました。
物足りなかかったことを無理やり探し出せば、早弾きはちょっと苦しそうだったかも知れない。
ドヴォルザーク/交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
N響の「新世界から」(N響は何故か頑なに「から」に拘りますよね…)は1,2年前に大阪で聴いて以来。その時の演奏があまりも素晴らしくてなんとしてももう一度聴いてみたかった。
合奏が合うということ
以前、ツイッターで思いがけずN響のオーボエ主席奏者の茂木大輔 @mogimogimogigi さんに絡んでもらって
「俺は(海外オケの合わない合奏が嫌いだった」
とのコメントをいただいたことがあった。
私がN響を聴いていて心地いいと感じるのはオケの各パート内の合奏と、オケ全体の合奏が「合ってる」からなのか、と気づかされたように思った。
この日の演奏でも弦は相変わらず良かったし(席の関係でコントラバスがよく聞こえた)、
木管も金管もパーカッションもトライアングルも良かった
全部良かった。
あの「合奏」の完成度の高さが聴衆の得る感動につながるんですね。
(でもちょっとモニョることはあるけどここでは触れない)
素晴らしすぎて昇天してしまった
以前N響の演奏を聴いたときもそうだったけど、このオケはこの曲を演奏するときは「疾走感」を大事にしてるのかな、と思った。例えばオケによっては第一楽章の始めで貯めに貯めたり、第二楽章をしっとり演奏することで後半を引き立たせようとすることがある。でもN響は(記憶にあるのは2回だけだけど)、4つの楽章ごとの変化をあまりつけることをせずにあの第4楽章の、怒涛のフィナーレへ流れ込むことに特徴があるように思う。
私はあの、疾走感と怒涛のフィナーレに身をゆだねて震えているときに無上の幸せを感じます。
ありがとう、N響
アンコールのドヴォルザーク/スラヴ舞曲第10番
止めを刺されました。あの「新世界」のあとにこんなん聴かされたら溶けちゃいますよ…
もうだめ。
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