2019 Season Week 1 Broncos @ Raiders
記事の要約
MVP はRB Josh Jacobs 。
Raiders Offense vs Broncos Defense
この試合Raiders は3rd ダウンコンバージョン10/14 (71%)という素晴らしい記録を残しました。その内訳をみると
- 残り4ヤードかそれ以下のチャレンジが10回(成功9回)
- 残り5ヤードかそれ以上10ヤード以下のチャレンジが3回(すべて成功)
- 残り10ヤード以上残したチャレンジが1回(13ヤード、失敗)
というもので、ここからも明らかなような第1ダウンから第3ダウンを通じて効率的な攻めを見せていました。これはRaiders のオフェンスプレイコーラーがスナップ毎にBroncos ディフェンスのコールするディフェンスプレイに対して勝てるプレイをぶつけた結果ですが、「コール勝ち」を収めるためにはコールできるプレイ選択の自由がプレイコーラーに与えられている必要があります。プレイコーラのためにその自由度を与えたのがJ.Jacobs のランでした。彼のノーゲインやロスヤードの発生頻度の低いランが、パワーIフォーメーションとスプレッドフォーメーションの併用を可能にし、例えば2nd & 10からのランの可能性もある、という環境を作り、そのことがチームにいいリズムをもたらしました。この試合では目の覚めるようなロングゲインはみられませんでしたが、このペースで使われ続ければかなり良い成績を残しそうです。3rd & ショートやゴールラインシチュエーションに強いのも頼もしいですね。
プレイコーラー(Greg Olson ?)
この試合Broncos ディフェンスはセーフティを二人とも下げて引き気味に(悪く言うと消極的に)守っていましたが、これはRaiders オフェンスの切ってくるカードが読めなかったことが一因ではないか思います。Raiders はその相手に付け入るスキを与えず一方的に押し切ったかたちで、その点はお見事でした。不満があるとすれば奥へボールを投げ込む機会が少なかったことぐらいですが、この手もそのうち見せてくれるだろうと期待します。
Derek Carr
パスラッシャーの脅威を感じずに済む環境で、決められたターゲットに決められたタイミングでパスを投げ込むこのはやはり抜群に上手いな、と改めて思いました。Carr を使ってボールを進めて得点を重ね、勝ち星を積み上げるにはこのスタイルしかないのだと思います。
Tyrell Williams &Darren Waller
Williams はA.Brown が姿を現さないキャンプ期間中ずっとユニットのリーダーを務めてきた選手で、レイダー番の番記者からも「彼はずっとRaider でいた選手のようだ(意訳)」との評判をとっていました。外野がBrown ネタで盛り上がるなか内心思うところはあったのだろうと察します。Waller もまたキャンプ中から番記者の評価の高かった選手でした。この2人のパフォーマンスで一番驚いたのがドロップ率の低さです。クラッチな活躍の期待値はもともと高かったんですが、ここまで高い確実性を見せるとは。正直びっくりしました。
Kolton Miller
この試合でのパスオフェンスの成功の大部分はパスの狙いが良くてCarr が速いタイミングでボールを離せたことに負うんですが、それでもほぼ全スナップを通じて彼がエッジラッシャーをCarr に近づかせなかったことは見逃せません。右T の
Trent Brown が貫録の働きをみせるなか彼のパフォーマンスが高い水準で保たれるのは頼もしいです。ただランブロックは相変わらず淡白というかブロック対象を離してしまうのが早いです。
Broncos Offense vs Raiders Defense
Defensive Front
プレシーズンにあまり出てこなかった選手も出てて、どういうローテーションの仕方をしてたのかはよく分かりませんでした。でもほぼ毎スナップどこかのギャップを割って相手のプレイを潰しているのはみてとれました。昨季リーグワーストの13サックをことあるたびに弄られたチームがいきなり3サック。文句ない出だしです。
Secondary
Tに近い位置でスタック(重なるように)セットするレシーバーに対してカバーの分担が上手くいっていない印象でした。特にフィールド中央でパスを通される場面が目立ち、今後は対戦相手からこの部分を執拗に狙われることが予想されます。
Daryl Worley
この試合では左CB(Broncos から見て右)に入ることが多かったです。対側のG.Conley の負傷退場後このポジションには新人のTrayvon Mullen が入りましたがそのMullen はE.Sanders にいい様にあしらわれてしまいました。逆に言うとConley の退場までSanders をWorley が抑え込んでいたのかなと思います(コーチフィルムが見れないので細かいところまでは良くわかりません)。
Lamarcus Joyner
スロットコーナーとして期待の新戦力でしたが初戦はゾーン/マンツーとも見せ場を作れませんでした。TEとのマッチアップでは体格差で競り負け、レシーバーとのマッチアップでは付ききれず、と。今後の挽回に期待します。
Johnathan Abram
Karl Joseph のデビュー戦を思い出すようなパフォーマンスでした。とにかくボールによく絡む。積極性とボールの行き先を読むセンスはあるのだと思います。ただミドル~ディープの深さのパスへの反応とボールの着弾点へのルートどりはもっとうまくなる必要があると思いました。
Raider ディフェンスはここ数年淡白さが目に付いていましたが、今日の試合では観衆の後押しもあったのでしょうがディフェンス全体のアグレッシブさが目立ちました。オークランドを本拠とする最後のシーズンに往年のレイダーディフェンスの激しさが復活したのは良かったです。
まとめ
Antonio Brown がいたら、、
言っても詮無いことなんですが、この試合のオフェンスのパフォーマンスを見た後だと「もしTyrell Williams の対側にBrown がいたらなぁ」と思わざるをえません。
次週はChiefs 戦ですね。ええと、、
頑張ってください。(;・∀・)
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