2020シーズンのROTYはHenry Ruggs IIIで決まり!といえるこれだけの理由
理由多すぎワロタ
理由その1 40ヤードダッシュ4.27の俊足!
はい、論破。
理由その2 ファンダメンタルズがしっかりしてる!
ここでいうファンダメンタルズとはそのポジションをプレイするうえで必須とされる所作、身のこなしのことを言います。各ポジションのファンダメンタルズは、プレイヤーの瞬発力や純粋なパワーといったアスレチックな要素を最も高い効率でパフォーマンスに変換できるように設計されています。そしてこのファンダメンタルズは地道な反復練習を長時間にわたって継続することでしか身に着けることができません。
これはツイッターでNFLに関する呟きを拾いながら感じることなんですが、NFLプレイヤーという職業が高度な技術職であることは割と軽視されています。フットボールゲームは駆けっこやストリートファイトをプレイするのとは違います。プレイヤーはフットボールプレイヤーとしてのパースペクティブ(視座)で現状を捉え、次に起こることを予測し、競合相手に先んじて動かなければなりません。勉強しないやつには務まらない職業なんです。そのうえで、これは私が観察から得た知見なんですが、そのポジションをプレイするのに必要なファンダメンタルズがしっかり身についていることと、彼がプレイヤーとしての研鑽を積む姿勢との間には強い相関があると考えます。つまり、ファンダメンタルズがしっかりできている選手は圧倒的にハズレが少ないのです。
理由その3 40ヤードダッシュのタイムが4.27!!
ここまで速いと肉眼では捉えきれないのでは?と心配になってしまいます。
理由その4 Raiders オフェンスと彼が引き起こすケミストリー!
下に昨季のRaiderオフェンスのサマリーを雑に示します。

汚い図ですみません。昨季のRaiderオフェンスの主戦力となったのはRB Josh Jacobs のタフなランとTE Darren Waller 、スロットレシーバーHunter Renfrow へのショート~ミドルパスでした。上図のオレンジで示したエリアにボールを持ち込む限りにおいては、フィールド上のどのポジションからでも、相手がどこであっても高い確率でボールを進めるだけの、高い競争力を示すことができました。一方で左右のワイドアウトは機能しませんでした。図中に青で示したエリア、サイドライン沿いのミドル~ディープのエリアとフィールド奥20ヤード以上のエリアにボールを持ち込むことにはほとんど成功しませんでした。
そこでHenry Ruggs IIIの登場です!彼は正しく昨季Raidersが攻めあぐねたこの青のエリアを”征服”するために生まれてきたようなプレイヤーです。Ruggs 自身にとっても、彼の果たすロール以外の部分がある程度完成されているRaiders でプレイすることの実利があるわけで、この両者の関係性はWin-Winであるといえます。
フットボールでは、特定のスキルプレイヤー一人にボールを集めるよりはQBを除く5人のスキルプレイヤーにボールを広く回すほうがプレイヤー個々のスタッツの伸び幅が大きくなる傾向があります。これは守備の側が攻撃に対処することがより困難になる結果、攻撃が獲得するパイが大きくなるためです(プレイヤー個々に配分されるパイもそれに比例して大きくなる)。Ruggs の加入を受けて、Raiders の昨季からのメンバーは今季更にスタッツを上積みすることになるでしょう。当然、Ruggs 本人も然るべき配当を受け取ることになります。
理由その5 えっ!?40ヤードダッシュのタイムが4.27???
理由その6 The Black Hale Strikes Back!

昨季、大活躍をみせたJosh Jacobs はまったくありえないことにROTYの受賞を逃してしまいました。これはDarren Waller がプロボウラーに選出されなかったことにも通じますがとにかくチーム成績が振るわないとプレイヤー個人のパフォーマンスも低く評価されてしまいます。しかし今季に限っては前述のとおりオフェンスの課題に対して適切に対処し、またディフェンスも昨季実績からの向上が見込まれるため『チーム成績がふるわなかったから』という理由で不当に低い評価を受ける可能性は低くなると考えられます。
むか~しむかし、、(まとめ)
私がNFLを観だしたころ、Raiders のオフェンスは Tim Brown 、James Jett 、Raghib “Rocket“Ismail の3人の快速レシーバーをディープゾーンに走らせてそのうちの誰かにボールを捕らせる、という非常に洗練されたオフェンススキームを展開していました(ただあまりに時代に先んじすぎていたせいか、このスキームがハマるのは16試合中4試合くらいでしたが)。面白いのはこの3人がほとんど同じ深さで、ほとんど同じルートを走っていたにもかかわらず捕球の成功率に大きな差があったことです。いうまでもありませんがレシーブ成績はTim Brown が圧倒的に優れていて他2名はほとんど捕球に成功しませんでした。このことは、NFLでレシーバーとして成功するためには40ヤードダッシュ以外の部分にこそ”Xファクター”があることを示唆しているように思えます。そしてRuggs のフィルムを観ていて感じる「こいつ、私の知ってる誰かに似てる、、」
Tim Brown や!
40ヤードダッシュの速いプレイヤーを誰よりも多く観てきた私が断言しますがHenry Ruggs III はきっと凄いことを成し遂げます。
Healthyでさえあれば。
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